無回転シュートの原理!「軌道」とボールの性能

皆さんは『無回転シュート』に対してどのような印象を持っていますか?

『無回転シュート』といえばブレ球。

スポンサードリンク



このようなイメージが一般的だと思います。

では、なぜ『無回転シュート』はあのような予測不可能な軌道を描くのでしょうか?

サッカーの非常に長い歴史に比べれば、『無回転シュート』が注目され始めたのはここ最近の話ですよね。

『無回転シュート』が注目され始めた原因の1つとして、サッカーボールの性能が高まったことが挙げられます。

今回の記事では、サッカーボールの進化の歴史を題材に『無回転シュート』の原理や、『無回転シュート』との上手な付き合い方について説明させていただきます。

無回転シュートの原理

613f789c6a551e805448cd9d4f1b2761_s

なぜ、『無回転シュート』はあのような予測不可能な軌道を描くのでしょうか。

最初に、このゴールキーパー泣かせの『無回転シュート』がブレる原理について、科学的な話は無しにして簡単に説明させていただきます。

『無回転シュート』の蹴り方については、こちらの記事で詳しく書いていますので参考にしてみてください。

無回転シュートの打ち方!インサイドでも打てる?

ボールの回転と軌道

ボールの回転は周囲の空気の流れを安定させて、ボールの軌道を安定させる効果があります。

バックスピンをかければボールはまっすぐ飛んでいきますし、横回転をかければきれいな弧を描いて飛んでいきますよね?

どうして『無回転シュート』はブレるの?

ボールの回転が少ないと、ボールの後ろの空気が上下左右に大きく揺れます。

この揺れ(カルマン渦と言います)がボールに影響を及ぼし、結果ボールは不規則な軌道を描きます。

「カルマン渦」の影響はボールの速度が大きいうちはあまりなく、ボールの速度が落ちてきたときに影響を及ぼします。

これが、キーパの目の前でボールが不規則に変化する原因です。

スポンサードリンク



サッカーボールの性能向上と『軌道』への影響

このように、ボールの軌道は「ボールの回転」と「空気の流れ」に影響されます。

「空気の流れ」に関しては、ボールの性能が大きく関係しています。

ここでは、サッカーボールの性能と『軌道』への影響について、過去のワールドカップの公式球を題材に説明していきたいと思います。

技術革新!2006年ドイツW杯の公式球『チームガイスト』

ワールドカップの公式球はFIFA(国際サッカー連盟)公認のもので、

  • 大きさ(外周):68㎝~70㎝
  • 重さ:410g~450g
  • 空気圧:0.6~1.1気圧

などの細かい規格があります。

そして、従来のサッカーボールは、五角形12枚・六角形20枚のパネルを貼り合わせたものでした。

しかし、2006年ドイツW杯の公式球として使用された『チームガイスト』は、これまでのサッカーボールの常識を覆しました。

ball2

パネル数が32枚から14枚に減り、パネルの継ぎ目を熱融着させるという新技術が導入されました。

この技術革新により、ボールが急激に変化するようになりました。

ドイツW杯から、ブレ球と呼ばれる『無回転シュート』が注目を浴びるようになりました。

この時代は、以前の記事でも紹介した、元祖『無回転シュート』ジュニーニョ・ベルナンプカーノ選手などが有名でしたね!

元祖『無回転シュート』ジュニーニョ選手の無回転ミドルを解説!

続々と開発されるハイスペックなサッカーボール

『チームガイスト』を皮切りに、その後のワールドカップでも高性能なサッカーボールが開発されていきます。

2010年南アフリカW杯の公式球『ジャブラニ』と2014年ブラジルW杯の公式球『ブラズーカ』といったボールが開発されました。

『ジャブラニ』は前回モデル『チームガイスト』の成功に基づいて開発されたのですが、「ボールの軌道が読めない」など選手たちからは不評でした。

そんな中、新たに改良されたボールが2014年ブラジルW杯の公式球『ブラズーカ』です。

『ジャブラニ』と『ブラズーカ』の違い

ballball

選手たちの不評により、2014年ブラジルW杯の公式球『ブラズーカ』は前モデル『ジャブラニ』に比べてブレにくい仕様となりました。

左が『ブラズーカ』、右が『ジャブラニ』です。

空気抵抗の大きさを『ジャブラニ』と『ブラズーカ』で比較してみると、低速領域では『ブラズーカ』の方が小さく、高速領域では『ジャブラニ』の方が小さくなります(NASA検証)

つまり、『ブラズーカ』は軽く蹴ってもボールが良く跳ぶので、現代のパスサッカーに適したボールと言えます。

また、『ブラズーカ』は『ジャブラニ』比べてブレにくいが曲がりやすいというNASAの検証結果がでています。

本田選手が無回転シュートを封印し、『曲がって落ちるボール』の練習に励んでいたというのにも納得がいきますね!

無回転シュートとの付き合い方

これまでの説明で、『無回転シュート』が試合で効果を発揮できるかは、ボールの性能に依存する部分もあるということが分かったと思います。

ここで、私が皆さんに伝えたいことは『無回転シュートにこだわり過ぎないでほしい』ということです。

無回転シュートにこだわり過ぎないで!

TVで観るプロの選手がもの凄いブレる『無回転シュート』を蹴れるのは、スパイクやボールなどサッカー用具が進化していることも1つの要因です。

「ボールが全然ブレない」と悲観的にならないでください。

大切なことは、無回転シュートを蹴るために、「強く・正確に、ボールの真ん中を蹴る技術を磨く」ことです。

『強く・正確に、ボールの真ん中を蹴る技術』はサッカー技術向上のためには必要不可欠です。

これは絶対です。

まとめ

今回の記事では、サッカーボールの進化の歴史を題材に『無回転シュート』の原理や、『無回転シュート』との上手な付き合い方について説明させていただきました。

サッカーの歴史は非常に深いです。

過去のW杯の公式球を調べて、サッカーボールの進化の変遷を辿るのも面白いかもしれません。

これまで『無回転シュート』を題材にいくつか記事を書いてきましたが、

大切なことは、無回転シュートを蹴るために、「強く・正確に、ボールの真ん中を蹴る技術を磨く」ことです。

これを忘れないでください。

今回も最後まで読んで頂いてありがとうございました。

スポンサードリンク



p.s.

あの城彰二がついに、プロの企業秘密を初公開!
トッププロとして、少年サッカー指導者として、様々な経験の中から培った城彰二ならではの発想と実戦ノウハウをここに公開します。
≪詳細はこちらをクリック!≫

【城彰二】あの城彰二がついに、プロの企業秘密を初公開!

トッププロとして、少年サッカー指導者として、様々な経験の中から培った城彰二ならではの発想と実戦ノウハウをここに公開します。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です